世の中には、戦争についての考え方として、国益確保の手段だとか、必要悪だとか、なめられちゃいかんし(?)だとか様々な考え方が存在します。
 私は、人間同士の殺し合いは嫌いですので「この世から全ての戦争はなくなるべき」と考えております。
 さて、私の考えは、馬鹿げた理想主義でしょうか。
 ええ、よく言われます。「それは理想だ」とか「現実を見ろ」とか「ガキの思想にはついて行けん」とか。・・・
 改憲派の方々の意見は一貫していて「では、相手から殺しに来られたらどうするのだ」というものです。
 過激な方だと「危険な相手は先に殺しておくべき」と仰る。
 そのように、
「戦争は必要なときにはやむを得ない」
「憲法九条は改正して、日本も武力行使ができるようになるべき」
と主張される方々への私の答えは、
「そんな風に考えている人達が多いから、世界平和が絵に描いた餅になっているのです。」
「世界平和が絵に描いた餅になっているのは、理論的必然なのではなく、そんな風に考えている人々が、この世にあまりにも多いからなのです。」
となります。
 確かに私の言っていることは理想主義的かもしれない。
 世界の現実を見れば、
「そんなきれい事が通用しない地域が幾らでも存在する」
「平和ボケも大概にしろ」
とのご指摘にも大変、説得力があります。
 しかし「殺されてでも平和を希求する」という信条を世界の国々の人々が持たずして、どうして世界平和など達成できると思いますか?
 「殺されてでも平和を希求する」そのぐらい覚悟を持って、理想を高々と謳い上げているのが日本国憲法第九条なのだと、私は思っています。
 世界各国が、いつまでもそれを本気でやらない限り、戦争は決してなくならないのではないのですか?
 少なくとも「国家間戦争」という人類最大の脅威に対して、世界各国が、国家レベルで本気で取り組まなければならない課題なのではないでしょうか。
 ただ単に自分の目の前にあるものを見るだけでなく、自分の未来や子孫の未来まで俯瞰した上で、もっと大きな視点で、「では、現在どうするべきか」ということを考えなければなりません。
 やはり、私の言っていることは理想でしょう。しかし、理想を馬鹿にしていたら、何も達成できません。
 人類は今まで、科学の進歩のために、それぞれの分野における理想を追求し、不可能を可能にしてきました。
 戦争をしない国を創る。そして全世界にその波を広げる。そんな理想だって、達成させようと思えば達成できないはずがないとは思えませんか?

 例えば極端な例ですが、
日本が国民の総意に基づいて「それでも日本は戦争を放棄する」と国際的に発言をしたとして、その直後、どこかの国に攻め込まれて壊滅したと仮定しましょう。
 さて、もしもそんなことになったら、人類がこの先生きる歴史の記録に、その姿がどのように刻まれるでしょうか。
・・・平和のために体を張ることは、人として馬鹿げたことではないはずです。
 それは「それでも私達は戦争に反対します」という、勇気ある信念に基づいた行動です。
 今現在、全世界の中で、全世界的影響力を持ってその信念を示せているのは、日本だけです。
 もちろん、私だって、死んでしまいたくはありません。
 しかし、もっと思うのは、自分の人としての信念を180度変えてまで、無意味に生きていたくはないということです。
 当たり前のことですが、我々日本国民一人一人の声が日本という国の声になります。
 今、日本という国が再び戦争をする国になるのか、それとも体を張って平和を希求する国であり続けるのか、国民は本当にぎりぎりの選択を迫られる状況になっています。
 自民党、公明党、民主党の改憲への動き、そして、アメリカの国益の為に言いなりの小泉首相。
 今までになく、とても危機的な状況です。

 この問題を考えるにつけ、とても重要な点は、今日本で盛んに行われている憲法九条改正の議論は、アメリカからの要請が大きな影響力を及ぼしているという点です。
 アメリカにとっては、日本が「集団的自衛権」の名の下に、武力行使ができる状態になってもらわないと、アジア圏の制圧が難しくなります。
 そのため今、アメリカは、日本の軍事力が喉から手が出るほど欲しいのです。
 何かに付け、アメリカが日本の憲法九条の改正を迫ってくるのは、そういったアメリカの国益のための都合によるものです。
 それでもアメリカの都合に従い、言いなりになって、憲法九条を変えようと、あなたは思いますか?
 私は、アメリカの都合の良いように、日本の軍事力が利用されるのは嫌です。
 また、日本がアメリカとは関係なく独立した軍事力を持って、再び戦争をする国になるのも嫌です。

 私は、一個人として、日本という国の主権者として、日本国憲法第九条の改悪に強く反対の意を示します。
 真剣に平和を希求する者の信念として。・・・

 以上、やや一方的な主張になりましたが、おおむねこれが、私がの『日本国憲法を守るという一点で手をつなぎ、「改憲」のくわだてを阻む』という趣旨に賛同する理由です。
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